高野山の魅力と、七口踏破の難しさ

広告

高野山を知りたい?

 

▲精進料理の箸袋 「食事の概念」

そこは深く広大な、仏教の世界

人を惹きつけてやまない世界遺産の霊峰 高野山。弘法大師空海が開山して1200年の歴史を持つその地は、真言密教の総本山天空の宗教都市とも呼ばれます。独特の仏教世界を垣間見ることのできる世界においても稀有な場所として、ミシュランガイド3つ星を獲得しました。

今なお生き続けている弘法大師。その神聖な御廟には1日2回の食事が届けられ毎日勤行が行われます。お大師様の霊験にあやかりたいと累々と重なる供養塔の数は20万基とも言われ、名もなき民衆も名だたる戦国の武将も浄土を求めそこかしこに、ひしめき合っています。

観光シーズンは春~秋

標高1,000m近い高所にあり、夏は冷房がいらないほど涼しいのですが、冬は厳しい寒さと雪景色に変わり人を寄せ付けません。春から秋が観光シーズンで、特にゴールデンウィークや秋の週末は他の観光地同様に駐車場も満車になるほど賑やかになります。

教科書にも登場する金剛峯寺。真っ赤な大塔のそびえる修験場の壇上伽藍。精進料理である高野豆腐胡麻豆腐。そう言った名所、名物を求めて人々はやってきますが高野山の魅力を知るには日帰りでは十分とは言えません。

宿坊体験を必ずやってほしい

高野山内には100ヶ寺を超える寺院があり、約半数の寺院は宿坊として人々を受け入れています。単に寺院に泊まったよ、ということではなく修行する僧侶の方々の生活を見、体験してみることに価値があります。その一挙一動にも意味があり、そこに仏教の真髄があります。
精進料理、清潔な院内、精神世界を表す庭園、阿字観、写経、厳かな朝勤行。そういった美しく静かな空間で、仏教とは何か、人間とは何か、生きることとはなにかを見つめ直すのです。物見遊山の観光にはない体験ができる宿坊泊は高野山を知る上でマストとだと言えます。

高野七口参詣道は難しいのか?

そしてそんな高野山には、七口と呼ばれるルートがあります。高野七口が何かということは他のサイトで検索できるので、ここではその難しさにスポットを当てて紹介しましょう。

①世界遺産の道以外は歩く人が少ない

世界遺産に登録されているのは町石道黒河道と小辺路の3つ。このなかでも町石道が最もポピュラーでメジャー。多くの人が歩いています。私が歩いた蒸し暑い6月も10人近くの日本人に会いました。しかし遅れて世界遺産になった黒河道では農作業のおじさんに会っただけで、人っ子ひとり会いません。トイレも給水ポイントもなく、これが世界遺産かとある意味驚きました。

高野七口押印帳はすべてを網羅していますので踏破を目指すなら、他4ルートもやることになります。超マイナールートです。

 

▲人が歩かなさすぎて草、じゃなくて苔

 

②アクセスが超不便、そして7回に分割する必要がある

そしてこれは高野山に最低でも7回お参りすることを意味します

中辺路のような1本道ならロングウォークで回数を減らすことも出来ますよね。分割踏破ならJRやバスでのアクセスにも慣れてくるでしょう。しかし高野山参詣道は何しろ入口が7つですスタート地があっちこっちなんです。

しかも高野山約1,000mですから、それぞれのルートも10〜20㎞とけっこうな距離があり1日に2ルートやるとかまず無理です。距離の長さだけ見るとやれそうに思いますがそもそも高野山ってアクセスがめちゃくちゃ悪いです。
複数人で車2台を使いスタートとゴールに車を停められれば1番ですが、それが無理なら高野山循環バス、ケーブルカー、南海電車、JR、コミュニティバスなどを駆使して1日がかり。

例)管理人(和歌山在住)が、町石道をやった時

  1. 早朝自宅(白浜)を出発し、高野山まで運転2時間
  2. 高野山町役場(無料)に車を停め、徒歩2分のバス停へ
  3. そこから循環バスで高野山駅へ(※高野山駅へは一般車も徒歩も通行禁止)
  4. ケーブル・南海・JRを乗り継いでスタート地点へ。 ←もうすでにお昼前
  5. 徒歩で高野山に登頂し、時間が合えば循環バスかあるいは徒歩で駐車場へ。
  6. 高野山から2時間かけて、鹿・猿と遭遇しながら運転して帰宅。

大体このスタイルになります。めっちゃハードです。観光とかカフェなんか行く時間もないです。宿坊に1泊することもできますが、翌日歩くとしたら朝の運転がないだけでアクセスは結局一緒です。

 

▲高野山ケーブル
▲高野山のゲストハウスがおすすめ

 

高野七口は情報があまりありません。町石・黒河・小辺路なら登山好きの方がネットに情報を上げていますが、そもそも登山を知らないため、専門的で難しいものもありました。また橋本市・高野町・九度山町・かつらぎ町・野迫川村・十津川村・五條市など、管轄の行政がルートごとに違います。問いあわせをどこにするかその都度違います。

そして世界遺産になってない他の道の情報は極端に少なく、ほとんどMAPだけが頼りです。しかしそのMAPでさえ、更新日の記載がないものが多いのです。台風の多い紀伊半島ですから迂回路もたびたびあります。計画時には最新かどうかを確認してください。

管理人は京大阪道で3つのMAPに混乱し、有田龍神道では道を間違え無念のゴールをしています。

④情報が少ないゆえの、思わぬ驚きや楽しさがある

七口って本当にやりにくいのです。でもそれが面白かったりもするのです。思わぬ眺望に出会えたり、人魚のミイラがあったり、外来アライグマの子供が可愛かったり。同じ和歌山でも北部ならではの特産と景色が楽しめます。どれも違って全部最高です。

 

▲人魚に会えるかも
▲アライグマの子供達

 

紀ノ川沿いに走る電車から、あの山の向こうが高野山だ、そこを歩いたのだと眺める達成感。押印帳が埋まっていく満足感。もしあなたがやってやろうと思うならアクセスの悪さは覚悟して計画的に取り組んでください。

大変ですが高野七口、なかなか面白いですよ。

広告