実は関係者だった?!
大阪の一本松海運さんが建造した新型船「弁天」の試乗会に呼んでもらいました。
枚方までしか運行できなかった観光船が、八幡の背割堤まで走れるようになったのでついに商品化に動くとのこと!おめでとうございます!
元会社員で現在無職の坂本、白浜からほいほい飛んでいきますよ~!
明日特別なイベントに招待されたので始発で大阪に行くよ〜♡
この半年で何回行くんだ!遠距離恋愛か!!— 熊野ログ|熊野古道360km4/1スタート! (@kumanolog) 2019年3月19日
マスコミ、イベント関係者、銀行、観光、旅行会社…そんなメンバーのなかに熊野ログとして潜入しました。たまたま空席が出たのか、ついでだったのか?!
とにかく乗船したことには間違いないのです。12月に一本松海運さんを訪問してから、今日まで本当に幸運です。
はじめての弁天との出会いは以下の記事で♪
三十石船と熊野参詣
私のサイトに何度も登場している「三十石船」。簡単にいうと江戸期に淀川を行き交っていた大きな船です。
太閤秀吉が整備し、交通の発達していない時代にそれは早く移動できる新幹線であり、大量の荷物を運ぶ高速道路でした。
現在運行中の三十石船「えびす」を私は4/1からの旅で利用させてもらいますが、実はえびすも弁天も、私の旅のテーマである平安鎌倉の時代の乗り物ではありません。
でも、もちろんその後の江戸期には熊野参詣にも利用されています。なので三十石船えびすでは江戸時代にタイムトリップという感じです。
歴史がミルフィーユのように重なっている熊野古道ですから、色んな時代を旅することができます。
新型船「弁天」のすごいところ
これまでの旅客船は、八軒家浜(天満橋)~枚方公園までしか運行できませんでした。鴨川カヤックでも散々言ってますが上流は浅すぎるのです。
この「弁天」はアルミ製で、軽くて沈まないように作られています。なので底が見えるような浅瀬でも走ることができるのです。
この大きさで枚方公園~背割堤へ運行できる観光船は、他にありません。
動画の通りの難所も進みます。実際に乗ってみると本当にびっくり!
※4/1乗船は「えびす」なので、ここまで浅いところへは行きません
新型「弁天」の運行予定
その1 春限定!「さくらであいクルーズ」の遊覧船として
京都の桜の名所No.1の背割堤の桜。この開花時期に合わせ、遊覧船として登場します。
この船の特徴でもある浅瀬と桜並木を楽しめるイイトコどりの内容です。20分1,500円というのも手頃でいいですね。
クラブツーリズムや読売旅行など大手旅行ツアーの行程にも組み込まれ、すでに販売されているそうです。
その2 6月予定!「復活!三十石船~京街道・淀川道中今昔物語~」のツアーとして
今回試乗した区間、天満橋~背割堤までは6月に運行予定!
第一弾は幕末藩士をテーマにしたツアーを予定してるそうです。旅装束を身にまとって竹皮弁当を食べるなど雰囲気たっぷりの船旅として販売するそう。
SNS映えまちがいないお弁当めっちゃ美味しかったです!
枚方でお弁当!
ピンクのmont-bellで主張しています笑 pic.twitter.com/wWho0vfwPi— 熊野ログ|熊野古道360km4/1スタート! (@kumanolog) 2019年3月20日
いつかは伏見まで!
一本松社長の夢であり、私も楽しみにしているのが伏見までの就航です。
背割堤からさらに浅くなり、エンジンの使えない個所をウィンチで引っ張る(!)という斬新なアイデアを搭載した弁天の必殺技はこの試乗会でも6月の運行でもまだ繰り出されません。
ウィンチの準備はできている!でも河川の法律や整備がこれからです。私は一本松さんの挑戦を和歌山から全力で応援しています!
だってカヤックは出来る人が限られるけど、三十石船ならたくさんの人が京都から熊野参詣を目指す旅をはじめられるからです。
これはけっして熊野古道のための船じゃない。でもそれが旅行パッケージであろうと、分割であろうと、どんな形であろうと!淀川の歴史は熊野古道の歴史でもあります。夢があることです。
夢を乗せて船はすすむ
出船を知らせた鐘のある長建寺の住職や、観月橋そばの老舗料理旅館 月見館の女将さんのお話も聞くことができました。
伏見を愛する、お2人の三十石船への喜びと想いで、楽しい船旅はますますいい雰囲気いっぱいでした。
歴史を守り伝えなければならない、そんな心ある人がいる地域はきっと良くなります。
月見館女将さんのお話が素敵でした。
ウグイスが鳴いています。 pic.twitter.com/16HyAZ9IUO— 熊野ログ|熊野古道360km4/1スタート! (@kumanolog) 2019年3月20日
無形民俗文化財になっている舟唄保存会の方による、すんごい生歌も聴けました。さすがお見事!
「同じ船に乗ることは運命をともにすることだった」と月見館の女将さんが言ったのが印象的で、二度とない貴重な時間でした。
この川には様々なドラマや物語があったでしょう。弥次さん喜多さん、森の石松…。
そこには名もなき熊野参詣者もいたはずです。私がひょこっと紛れ込めたように。
淀川のおもしろいところ
新型「弁天」だけでなく、4/1に乗る「えびす」でも体験できるおすすめポイントを紹介しましょう!
桜の名所
発着の湊となる大阪の八軒家浜には造幣局や桜ノ宮という、桜の名所があります。
私が乗船する4/1は桜ノ宮のソメイヨシノが期待できます。造幣局は八重桜なのでもう少し先だそうです。
ちなみにカヤックやサップのイベントも八軒家では開催されているのでおすすめですよ!いいぞっ水都大阪!
毛馬閘門
パナマ運河式の閘門があり、水位の違う川を通過します。
さながらアトラクションのようなこの体験、船でないとできません。これが目的で乗船する方もいるくらいだそうですよ。
めっちゃおもろいです。
す、砂船!?
ぶんぶくちゃがまとちゃいますよ。沈みそうで沈まない、無骨でシブイ砂船です。
「淀川の砂」は砂場やビーチバレーなどに高品質な商品として販売されているんですって!
淀川の砂船!浅い川なので水ごと砂を吸い上げるんだそうです。
なかなか見ることのない景色。 pic.twitter.com/n7qY7a6lhc— 熊野ログ|熊野古道360km4/1スタート! (@kumanolog) 2019年3月20日
すごいいい~!こんな職業が都会の真ん中にあるなんて知りませんでした。
この砂船さんらに一本松さんも旅客船を運行するときなど情報をもらうんだそうです。澪筋(みおすじ)という素人にはわからない川の流れがあるそうな。
深いぜ淀川‥浅いけど。
やたら手を振ってくれるなぁと思って返していたら、私じゃなくて一本松さんの乗組員さんとのご挨拶でした…!!!
そんなお付き合いも見えます。
鍵屋資料館
枚方では鍵屋資料館がおすすめです。
古い建物を活用した見ごたえある資料館で、「鍵屋」というのは船待宿だったときの屋号です。
枚方は東海道56番目にあたる、宿場町。
「めしくらわんか~、もちくらわんか~い!」と汚い言葉で物を売ったくらわんか船とか、宿場町の歴史がたくさん残っています。
(展示の音声再生が口悪くて、じゃりんこチエみたいでおもろい)
乗りたくなってきたでしょう!
以上が潜入調査の報告です。
難行苦行の熊野参詣は船旅からスタートしました。景色は変われども歴史を想像することはできるはずです。
私が乗船する4月1日、まだ若干空きがありますのでご希望の方はコメントくださいね。
そしてこの日に参加できないと言う方もぜひご計画ください。詳細は以下リンクで!
★背割堤 遊覧船「さくらであいクルーズ」(運行:弁天または猩々)
新型船に乗りたい方、短い時間で楽しみたい方におすすめです
予約不可、当日販売なのでお早めに!
★八軒屋~枚方「蘇れ!淀川の周運」(運行:えびす)
毛馬閘門はじめ淀川の舟運をたっぷり楽しみたい方におすすめです。
要予約です!