高野七口踏破(番外編) /高野山ゲストハウスKokuuに宿泊

高野山ゲストハウスKokuu(コクウ)

難所、黒河道を命からがらゴールしたあと、予約していたゲストハウスに向かいました。

 

▲画像クリックで公式HPへ

 

せっかく高野山に泊まるのに、なんで宿坊じゃないの?という理由

  • 宿坊の食事時間には間に合わないかも
  • もし宿坊なら朝勤行に参加したいけど、時間がない
  • お風呂と眠るところがあればいい
  • カレーがかなり美味しそう
  • 1泊 たったの3,500円!
  • 目的は高野七口のウォーク、欲張るべからず

 

ゲストハウスは、中の橋の近くにあります。

車で近づくとダークグレーのオシャレな建物が道沿いに。想像してたより小さくて、えっここ?って感じ。駐車場はどこだろう?と停車するとヒゲの白人男性が「○○サン?」と声をかけてくれ、誘導してくれました。

▲外観

 

館内には日本人スタッフ(たぶんオーナーさん)もいましたが、先ほどのイタリア人男性が慣れた様子で、英語まじりでチェックインしてくれます。が、私の方はというと疲労が限界突破。

どんだけ字ヘタクソやねん!というくらい握力がなく、自分の住所がなぜか書けなくて間違えまくる…。
連られて日本語がカタコトになるし、YEAHみたいな返答しちゃうから英語でしゃべられるけど、もちろん英単語は出てこない(←むしろ日本語でいい)。

思考回路はショート寸前。そもそも低すぎるテンションと、いよいよ減る口数。

人間って極限まで疲れると、意味不明になるのだ・・・ ということを体感しました。

 

▲白を基調にしたスタイリッシュな内装

 

イタリアーノは周辺の飲食店や共用冷蔵庫、無料のお茶など滞在中のことを丁寧に教えてくれました。でも既に心はインドだったので、夕食はゲストハウス特製のバターチキンカレーをオーダー。シャワーを浴びて一息ついたあとの19:30でお願いしました。

翌朝の過ごし方として「奥ノ院のお勤め」を提案してくれます。あぁ、なるほど~と感心しました。これはゲストハウスならではの楽しみ方で、すごくいいアイデア。もちろん宿坊泊で奥ノ院に行くこともできます。でももし宿坊に泊まったなら、そこでしか体験できない「宿坊のお勤め」に参加したいというのが人の心理でしょう。

ただ次の日は早くに出発して有田・龍神道を歩くつもりです。美味しそうな朝食セットも8時からなので時間的に難しそう。今回はパスしましたが、次はぜひ朝食付&奥の院。絶対に、だ。

 

▲ソファに座ってチェックイン
▲公式HPの朝食画像 550円

 

さて、客室です。「空いてるところ選んでいい」と言うので、入口に近い・下段の部屋にしました。だって、ちょっとでも歩きたくないんやもん…。

部屋といっても、ベッドでいっぱいの押入れみたいな空間。備え付けもミニ扇風機、ライト、ハンガー、コンセントだけですが、この狭さが妙に落ち着く

▲ぼんやりしていて頭を強打

 

 

何よりシャワールーム目の前が、自分の部屋という好立地(というか、どの部屋を選んでも好立地)。全身汗臭くて痛いくらいバキバキなので、シャワー後は2秒でベッドに飛びこみました。まさしくドアtoドアです。例えるなら豪邸からリムジンに乗り移る叶姉妹の軽やかさって感じでしょうか。お布団も清潔でふかふか、ヘブンリーでファビュラスですのよ。

▲シモンズ、ではない

 

館内用のスリッパのおかげで、登山靴を履かずに済んだのも楽でした。うーん、素晴らしき動線。ここまで計算されているのか。(これほどクタクタなのは範囲外だとは思いますが)

必要最低限だけど欲しいものがちゃんとある、無駄のない、ちょうどいい空間です。建築のことはわかりませんが、低価格実現のためでしょう、おしゃれに見えて建材なんかのコストはかなり削っているのがわかります。安っぽいというのではありません。逆にその潔い、特化した作りこみが素直にすごいなぁと思いました。

 

オフシーズンで今日は特にお客さまは少ないとのこと。至福のカレータイムには、外出から戻ってた白人女性が「クワイト ナイト」と呟いていました。ほかのゲストも物静かな方ばかりだったのか、めいめい好きなことをして過ごしています。

国際交流をする元気も度胸もない私は、本格カレーが辛くて黙って汗をかいていました。好きなことをして、うまいものを食べる、スカッとしたいい気分でした。

▲バターチキンカレー900円+ビール500円

 

 

翌早朝、起床。

すぐ近くを車が通る音で、目が覚めました。(騒音が気になる方は耳栓があるといいかもです)まだ寝てるゲストもあるかもしれないので、そーっと外に出て洗顔を済ませます。事前清算なのでチェックアウトは自由です。時刻は6時30分。誰にも顔を合わすことなく、高野山の朝へと足を踏み出しました。