弘法様もエール?!高野山からのうれしいお知らせ

熊野古道360km歩き旅…応援くださる方が少しずつ増えています。皆様ありがとうございます!

今回は熊野とはまた世界の違う、もうひとつの霊場“高野”から、心強い応援をいただきましたのでご紹介します。

高野七口再生保存会

昨年5月にスペインへ行くぞー!と決意して体力作りだと始めたのが「高野七口(こうやななくち)」。その名の通り、高野山へ続く参詣道の総称です。

▲とにかくしんどかった…黒河道の思い出

 

ここでの苦戦(ただの準備不足、勉強不足)が私の意識を大きく変えました。「中辺路が歩けたから他の道も歩けるよね!」そんな生易しいものではありませんでした。ワハハ。

高野・吉野のエリアは街道というより山岳

街中ガイド・古道ガイド・山岳ガイド…紀伊山地の霊場と参詣道には様々なタイプがあります。兼任の方も多数いますが、この高野七口再生保存会には小辺道や大峯奥駈など、山岳を縦横無尽に歩ける人がいます。

私の山岳レベルが3だとしたら、レベル200とか300とか言う感じでしょうか。比較になりません、つ、つよい…!って感じ。

高野山の歴史、仏教ワールドの奥深さは凄まじく、知れば知るほど疑問が生まれます。「熊野」とはまた異質の世界です。

メール送信!

これまで何度かホームページを拝見して、きっと七口にはスゴイ人がいるんだろうなあ~といつも思ってました。

三十石船に乗りたい方というのはきっと、新たな挑戦に関心のある方…七口にもそんな人がいるような気がする…。ある時に、思い切ってメールしてみたのです。「わたし、こんなんやるんです!」

そうすると事務局の入谷様より即座に返信が!「会員の皆さんに案内しますのでデータを添付ください」とのことでした!

その後フェイスブックでお友達申請があったり、会長さんからもハッピーな応援メールが届いたり…。

1人相撲の高野七口だったので、お返事いただけただけでもめっちゃ嬉しかったです。サービス業なもので土日中心のイベントにはこれまで参加したくてもなかなか行けなかったし。

そして、そして「高野七口再生保存会からは三十石船に3名の乗船」とのご連絡です!!驚くほどトントン拍子に話が進みました。

すずひめ号と歩く町石道ウォークへ

高野山中腹にある天野という集落「丹生都比売(にうつひめ)神社」のご神犬すずひめ号と歩くウォークイベントが3/2(土)に開催されました。

このイベントに参加する予定を保存会の方に伝えると、当日ご案内下さるガイドさんらもやはり会のメンバーとのことです。楽しみな気持ちで朝5時に白浜を出発しました。眠い!そして寒い!けど集合の橋本駅へ行くよ~!

▲町石道は歩いたけど丹生都比売神社ルートはパスしたので初参拝でした

神社に到着し、受付け後の班分けで点呼がありました。参加者は100人以上でしょう。

「坂本さん」と呼ばれ「はいっ」と返事すると「…あっ!」と言う声と視線が集まります。

語り部さんたちは「どんな人だろう」と楽しみにして下さっていたそうです。自分で蒔いた種ですが、はずかしいいいいい~(笑)

▲穴があったら入りたい!!町石道ルートのくぐり石

 

池田会長がニコニコと声をかけてくださいました。ツアーの進行があり、ゆっくりお話しする暇はないのですが。「じゃぁ一緒に」とツーショット写真を求められ、はいチーズ…えええ!?

恐縮というか可笑しくてしかたありません。寒空の下、あたたかい歓迎がうれしくて面白くて大笑いです。何か月か前の自分には考えられなかった出来事。

そんな町石道ウォークのレポートは長くなるので、素敵な宿坊とあわせてまた改めて掲載します。改めて歩けて良かった!

 

研修に特別参加

ウォークイベント翌日、高野山の中の橋に集合しました。高野七口再生保存会の皆さんが集結です。実はこちらのガイド研修に特別に参加のお誘いをいただいたのです。

▲五輪塔の年代やナゾについて詳しく知ることができた

しかもこの日の研修は、NHKブラタモリに出演・監修された高野山大学の木下先生が、奥ノ院と霊宝館(宝物館のようなところ)を案内くださるというもの。どひゃ~!これは猫に小判、豚に真珠、身分不相応なもったいない内容です。

本来であれば入会・活動しないと参加できないこと。ガイド業はもちろん、草刈りや保全、台風後の調査などあっての研修です。美味しいところだけちゃっかり頂くという幸運なことでした。

皆さんとても親切で素敵な方です。旅の計画を「すごいねー」と言ってくれます。私の方こそ未知の世界に精通している皆さんの方がスゴイ!と思ってるので不思議な感覚。

研修の半分も理解できてないですが、わかるところを拾ってメモしました。今ピンと来なくてもどこかでつながるのがこの道です。

御廟で朗報

写真撮影はもちろん、テレビ取材も基本的にNGの聖域「御廟(ごびょう)」にやってきました。ここは弘法大師空海の眠る場所。脱帽、一礼し歩き始めてすぐ携帯が鳴りました。

見たことのない番号…「もしもし?」それはご縁がほしいと思っていた伊勢路のある方でした。

しかもその内容は「三十石船に乗りたい」という驚きのお電話です!!熊野本宮語り部の会の伊藤幸子さんが声をかけてくれたとのこと。伊藤さんにはまだ一度もお会いしてないのに…めっちゃ応援くださるのです。もう、本当にありがたい~~!!

何が何だかわかりませんが、感激して弘法様に手を合わせました。

霊宝館で孔雀明王を

午後は霊宝館へ。いつ行っても、何度見ても素晴らしい仏像が並んでいらっしゃいます。

今回の目玉は期間限定公開の孔雀明王様。圧巻です。キリッとした顔立ちの明王が極彩色の羽を広げた孔雀に鎮座されています。その神々しい存在感と独特な姿をじ~っくり見学しました。きれいですよ~めったに出ないものだそうなのでぜひ!

霊宝館平成30年平常展「密教の美術」 期間:平成31年1月19日(土曜日)~平成31年4月14日(日曜日)

鳥羽上皇の奥様が奉納した一切経も特別展示。紺色の巻物に金の美しい文字をほれぼれと眺めます。私が4月に歩くルートは熊野詣でに何度もやってきた鳥羽上皇も歩いた道です。

数奇な運命、不穏な時代。熊野とは神仏とはなんだったのか…。少しでもわかったらいいなぁ。

ますますパワーアップ!

▲帰り道に乗車した新型ケーブル!

 

なおブログについても『この二日間のこと、貴女の思いのまま書いてもらったら良いかと…どうぞ!』と再生保存会の池田会長に言ってもらっています。うれしい!

高野山は今回のルートではありません。奥ノ院で電話いただいた伊勢路もです。この反響が嬉しくてなりません。思っていた通りどこも無関係ではないし、一枚岩ではないけど道はつながっている!

まだ始まってもない旅路、どうなったとしても既に良い経験をさせてもらっています。大変有難いことです。

今後ともよろしくお願い申し上げます!