【滝尻エリア】はじまりの地の周辺情報(駐車場・バス停・カフェ等)|熊野古道 中辺路

歩くルートを予習することも大切ですが、起点・終点となる場所の情報もとっても重要バスまでの時間をつぶせるか?トイレや食事はできるか? 熊野古道のステーション的役割を果たすエリア情報をまとめました。

今回は、中辺路の踏破を始める人がもっとも多く利用するはじまりの聖地「滝尻」というエリアについて。

滝尻の基本情報

311号線沿いにある滝尻は、集落があるわけでもなく熊野古道をやらない場合はほとんど素通りされてしまう場所です。

しかしここには数ある王子でも特に重要とされる五体王子の一つ、滝尻王子社があります。熊野参詣にやってきた藤原定家も「いよいよ聖域がはじまる」と心し、険しい山を進むことになります。「己が手を立つるがごとく」と形容された急斜面がまちかまえ、はじめの1kmに1時間を要する難所。

現在は社殿の裏側に道がありますが、社殿向かって右側のほとんど崖のようなところが、かつては熊野古道ではなかったかと言われます。

ここから集落のある高原(たかはら)までは約4kmです。短いけど急登、でも登りきった気持ちは最高ですよ。

滝尻にあるのは滝尻王子社、熊野古道館、トイレ、駐車場、バス停、民宿&売店あんちゃん、滝尻茶屋、スタンプ。ではひとつずつご案内いたします!

 

滝尻王子社

王子のほとんどは「王子」で、なにも残っていない場所もあります。神社として形がある王子は多くないので貴重です。無人ですがご朱印が熊野古道館でいただけます

▲小さいけれど位の高い王子なのです

 

熊野古道、中辺路38.5㎞の踏破はここからです。熊野古道になくてはならない道標の「0ポイント 起点」がここにあります。ロングウォークを始めるなら記念に1枚写真を撮るのもおすすめ。この先、旅の安全を守ってくれる道標です。

 

また境内には「世界遺産紀伊山地の霊場と参詣地」の石碑があります。38.5kmの区間でこの「THE 世界遺産!」と書いたものは発心門王子、大斎原くらいなので写真を撮りたい場合はお忘れなく。

押印帳のスタンプは、境内にある滝尻茶屋のお店入り口にあります。こちらも出発前に必ず押しましょう。

お店の営業に関わらずいつでも押せるのでご安心を。

熊野古道館

町内にある12の王子をイメージした12角形のインフォメーションセンター。武道館のような見た目です。熊野古道に関するパネル展示、出土した資料など無料で見学できます。

マストアイテムである、街道マップ押印帳をまだ入手していない旅人は必ず立ち寄りましょう。滝尻王子のご朱印も300円でいただけます。

▲古道館の外観

 

藤原定家が「寒いよ」「お腹を壊した…」などと言いながら感涙の熊野へ到達した熊野御幸記という国宝の書物があるのですが、現代風にイラストの絵巻にしたものが展示販売してあり、私はこれがちょっと好き。

▲あたたかみある内装

 

ここは中辺路観光協会語り部団体らで運営しており、当日でも前もってでもわからないことを相談できます。ただし不在の場合もあり。

不在時に電話をするとネイティブ田辺のおばあちゃんボイスで留守電メッセージが流れるのでかなりほっこり…じゃなくて、地域のために高齢の方も在籍されているということです。メールの返事も遅いことがあります。改めてお問合せしてあげてくださいね。

インフォメーションとしての機能の他に、休憩所としてコーヒー(有料)の提供と、Tシャツや帽子などのモンベル製品の販売、宿泊所への荷物運搬サービス(有料)、平安衣装体験も行っています。

▲子供用も大人用もあるそうです!

 

ここで着付けてもらったと言うお嬢さんとパパにOKをもらって、後姿の写真を撮らせてもらいました。めっちゃかわいい!平安衣装体験は1時間2,500円、お電話か公式サイトの申し込みフォームで予約ができます。

 

また、時折更新されるfacebookページでは開催されるイベントの情報が入手されます。イイネ!してくださいね。

 

トイレ

ここでのトイレは2か所。1つは熊野古道館入り口のトイレ。

もう1つは大型バスの一時駐車もできるトイレが、あんちゃんの店のすぐ隣にあります。どちらも24時間利用可能。

協力金箱があるので小銭があれば入れてくださいませ。

駐車場

▲20~30台は余裕で停められます

 

公衆トイレ正面の駐車場は短時間の利用者向けなので、ウォーキングの場合はその少し先にある駐車場を利用ください。

滝尻王子と熊野古道館の間をまっすぐ奥へ進むと右側に広い駐車スペースがあります。

バス停

滝尻バス停は311号線沿いにあります。下車するとすぐ熊野古道館や滝尻王子がありますので迷うことはありません。

龍神バスがJR紀伊田辺~熊野本宮大社まで運行しているため、紀伊田辺で宿泊した参詣者が早朝バスに乗ってこの始点へやってきます。外国からのウォーカーがたくさんで、その時間帯はすこし賑やかです。

■龍神バス 公式サイト

 

古道の杜あんちゃん(ゲストハウス・売店・軽食)

 

あんちゃんの店は、近年の熊野古道人気が集まるずっと前から営業されています。熊野古道ウォーカーだけでなく、アユなどの川釣りを楽しむ人もここを利用します。

お土産ものの販売、ちょっとした食べ物(カップ麺、お菓子、バナナがあったり)、うどん、夏はかき氷なども。年中無休で朝早くから営業しているのが心強いポイント。

こちらでも押印帳の購入ができます。また手荷物搬送サービスも当日受付してくれるので次の宿までお願いすることも可能です。

↓さらに詳しい情報はこちらでまとめています

 

看板猫ちゃん

 

  • 古道の杜 あんちゃん  公式サイト
  • 営業 6:00~17:00 定休日なし
  • 電話  0739-64-0929
  • 場所 〒6461421 和歌山県田辺市中辺路町栗栖川1226-2
  • 駐車場 隣接する熊野古道館の駐車場を利用ください

 

 

滝尻茶屋

▲お肉を使っていない美峰バーガー

 

Iターンでやって来た女性が営業しているカフェ。ベジタリアン・ビーガンの外国人も食べられるハンバーガーやクッキーが人気です。

ここでコーヒーやチャイを飲んで一服していると、様々な人が熊野詣でを始める様子が見られます。楽しんできてね~!って感じです。

朝食・ランチにもおすすめですが、臨時休業などもあるので事前の確認がおすすめです。シーズンによっては営業時間も今後変更するかもとのことです。

↓さらに詳しい情報はこちらでまとめています

 

  • 滝尻茶屋 公式フェイスブック
  • 営業 7:00~15:00(シーズンにより変動の可能性あり)
  • 定休  火・水(その他休業になる場合あり)
  • 場所 〒646-1421 和歌山県田辺市中辺路町栗栖川 859

まとめ

滝尻ははじまりの場所です。もちろん熊野古道はとーーーーっても長くって、紀伊半島中すべてを合わせると1,000kmとか言われますのでどこを歩いたってかまいません。でもここは最もポピュラーな中辺路の、その中でもスタート地として古くから認識されてきたポイントです。多くの参詣者がここを通過しました。もし熊野古道をちょびっとじゃなくて、しっかりやりたいと思うのなら、中辺路の38km踏破をやろうと思うなら、ここからなのです。

熊野古道を調査研究された藤白神社の宮司吉田さんという方は「熊野古る道」と表現しています。それは、熊野の自然にふれる道、神々にふれる道、そして人と自分の心にふれる道です。あなたの挑戦を歓迎する、すてきな出会いがきっとあるはず。

さぁいくら検索したって始まりませんよ。難しく考えないで、ぜひ滝尻からはじめましょう!